長谷川滋利「自分管理術」(3)
長谷川さんは5年間在籍したエンゼルスから低年棒を提示され、退団してフリーエージェント(FA)宣言しました。エンゼルスには愛着、忠誠心もあるし、そもそも「人間は変化を好まない生き物」であり「安定を求める」ので、移籍は嫌だったのです(p.36)。
しかし監督、コーチ、選手であれ、所詮「雇われ人」なのだから、賃金カットやトレードを拒否できないのです。ノーという権利はないことを、彼は十分自覚していたのです。
また、FA宣言して移籍すれば、新しい環境に身を置くことになり、楽しみが増える、新しい自分を見つけることができると、前向きに捉えるようになったといいます(p.39)。「安全よりも、ハイリスク・ハイリターンを選んだ」のです。「仕事では4、5年に一度、こうした環境の変化がないと、職場や仕事に対して緊張感が保てない」(p.47~48)ので、「人間には変化が必要」なのです。
移籍後、長谷川さんは例年より精神的・肉体的に疲れていることに気づきました。環境が変わり、「人間関係を新たに築くことに気を遣わなければならなかった」からです(p.46)。「これは悪いことではない」と彼はいいます。環境が変わればストレスがかかる、「これは人間として正常な反応」なのです(p.47)。
我々「雇われ人」は、雇われている以上、勤務地や職種を選択する権利を持たないのです。このような「自分にコントロールできないこと」にこだわってネガティブにならず、「雇われていることを認識した上で、自分でコントロールできる部分に意識を集中する」ことが、自己管理術の基本的な考え方だと指摘します(p.49)。
安定より変化を求め、新しい環境で緊張感を保ちながら新しい自分を見つけ出す。「雇われ人」であることを自覚し、変化を求めて行動することが大切だと思います。
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