築山先生は、前頭葉の力を高めることが大切だと指摘します。前頭葉は、様々な情報を処理し、思考や行動を組み立てる脳の司令塔のような役割を果たしています(p.60)。
前頭葉の力が高い人は、たとえ知識や経験が少なくても、それをうまく組み合わせて、行動に移すことのできる人です。前頭葉の力が低い人は、知識や経験が豊富でも、合理的な組み立てを考え出し、行動することが苦手な人です(p.61)
前頭葉の力を高めるとは、言葉を換えると「指令を出し続ける体力を高める」ことです。速く的確な判断と対応が考えられても、たまにしかその能力を発揮できないのでは役に立たないといいます。
前頭葉が指令を出し続けられなくなったとき、感情系の要求が人間を動かすそうです。「面倒なことはしたくない、楽をしたい、人任せにしたという、脳のより原始的な欲求に従って動いてしまう。」「自分を律して主体的に行動」できずに「感情系の要求に従ってダラダラ過ごす時間の長い人」になってしまうのです(p.62)。
脳の指令を出し続ける体力は「日常的な雑用を面倒くさがらずに片付けることで鍛えられる」といいます。「面倒くさいことや辛いことに対する耐性」=「脳のタフさ」がつくのです。面倒くさい雑用に毎日継続して取り組む人は、「前頭葉を鍛えられ、意志的・主体的に行動する力の高い人」になります(p.64)。
脳の体力が落ちていて、何をするにも面倒くさいという状態になっている人は、「小さなことでも、身のまわりの雑用を片付けることから始め下さい」とアドバイスされています。「毎日自分を小さく律することが、大きな困難にも負けない耐性を育て」ます(p.65)。
部屋の片付けとか、自分の身近にある、少し面倒くさいと感じる問題を毎日少しずつ解決するよう心がけるとよいといいます。小さな雑用を毎日積極的に片付けていると、イライラも抑えやすくなるそうです(p.66)。
私にも思い当たることが多くあります。部屋は汚いのはもちろん、食後の食器洗い、夏服と冬服の交換、お金の振込み、礼状、提出期限の過ぎた重要度の低い書類、借りたものを返さない、海外で大量に撮影した写真の整理、冷蔵庫に眠った賞味期限切れ後数ヶ月も経った食材、DVDレコーダーに溜まりすぎた番組、など面倒くさいのでほったらかしにしている雑用が山積みになっています。マニュアルを見ながら電化製品の設定や接続をすることも苦痛です。とにかく面倒くさいのです。
逆に、私は大きな理想を考えるのが好きです。仕事や生活に何か不具合が生じると、根本にある大問題に責任を転嫁しがちです。このような「思考の癖」のようなものがあります。「ぶち切れ」も多発します。どうやら私は、指令を出し続ける前頭葉の体力が落ちて、感情系に言動が左右されているようです。まず部屋の片付けから始めてみます。
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