「受験勉強は役に立つ」(1)
和田秀樹『受験勉強は役に立つ』(朝日新書)を読みました。和田さんは、受験勉強を通じて生きていく力を養うことは可能だと主張しています。
和田さんは、受験勉強によって身につく学力を「コンテンツ学力」と「ノウハウ学力」に分けて考えることによって、受験勉強に対する様々な批判や「神話」を検証し、受験勉強がむしろ多様な能力を育むと述べています。
荒瀬克己『奇跡と呼ばれた学校』が新しい高校教育のあり方を提示した一方で、本書は、従来から行われてきた受験勉強でも生きる力を十分獲得することができると指摘しています。2冊を読むことによって、高校教育の現状と今後歩むべき方向性が見えてきます。
またこの2冊を出版し、異なる2つの教育論を提示した朝日新聞社にも敬意を表したいと思います。
今回の和田さんの著書は、従来出版されてきた内容と重複している部分が多いので、斬新な視点を望まれる読者には不満が残るかもしれませんが、『能力を高める受験勉強の技術』(講談社現代新書)などとあわせて読めば、本書の主張がより明確に理解できると思います。
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